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2018-04-05

【パンの授業レポート】親子レッスン!くるくる巻き巻き、地粉のコロネ。

「自分でつくるパンって、おいしいなぁ」

焼いて、クリームをつめたパンをかじったKくんからそんな言葉が飛び出しました。

なんてうれしい!!

キャンセルが出たため、プライベートレッスンとなった親子レッスンの様子、書きながら当日の興奮がよみがえってきます。あぁ、楽しい時間だった。

親子レッスン

子どもたちと一緒にいると、その小さなからだから発せられるエネルギーや出てくる言葉に元気をもらいます。たとえ言葉は出なくても、表情、動き、全身から発信する「あらゆるなにか」が、とても愛おしい。だから、前職で小学校教諭をやっていたのは天職だったのかもな、なんてことを今更ながら思います。

今回参加してくれた親子は新2年生の男児KくんとKくんのお母さんYさん。

Yさんはわたしの高校時代のクラスメイト。友人からわたしのパン教室の話を聞いたようで、そこから繋がって、今回の再会となりました。同級生の「お母さん」姿をみるなんて。そして、わたしがパン作りを教えるだなんて。

「昔」を知っている者同士が、当時とは全く違う立場で再会し、時間を共有する。そんな、いつもとはちょっと違う状況でスタートした親子レッスンです。

「拍手」でつながる工程

「Kくん、よく喋るよ〜」ってYさんから事前に聞いていたので、楽しくなりそうだなーとは思っていましたが、「楽しい」を通り越して「癒し」の2時間半でした。

初めてのことも「やる!」ってチャレンジしたり、「腕が疲れた〜」ってぐるぐる混ぜるのをYさん(お母さん)にバトンタッチしたり、一つの工程が終わるごとに「パチパチパチ」って拍手して「やったー」ってしたり、「やること」すべてが一生懸命で、誇らしげで、満足感にあふれている。

だから、「子ども」っていいなぁと思います。

見ていて、うらやましい。

Kくんを中心に、Yさんとわたしと、みんなでその場にいられて、ものすごく気持ちの良い時間でした。

カスタードクリームづくり。豆乳、てん菜糖、米粉、塩、ココナッツオイルをよく混ぜて火にかけます。みるみるうちに液体がクリーム状になっていき、最後はおいしいクリームに。「できた〜!」パチパチパチ〜(拍手)
「コロネ」は初めて食べるというKくん。型にオイルをぬりぬり。
パン生地をコロネ型に成形しています。まずはドッグ型に。「できた〜!」パチパチパチ〜(拍手)

くるくる、ビヨーーーーん。

ドッグ型からヘビ型へ。

適度な圧を加えて長く伸ばすのは、微妙な力加減が必要。それでも、何度かやっているうちにとても上手にできるようになりました。

途中で手粉つけたら俄然くるくるしやすくなって

「最初から言ってよ!」

(ごめーん。ほんっと、その通り!)

最初は「むずかしい〜」と言っていたのに、すぐにできるようになるんだから、やっぱり子どもはすごい。

くるくる巻き巻き

コロネを作るときに一番楽しいのが、型に生地をくるくると巻きつけていく工程。

30cm程度の長いビヨーンとした柔らかい生地を片手で持ちながら、もう片方の手でコロネ型を持ち、巻きつけていく、という作業はかなり高度な成形。

でも、親子の共同作業でやっちゃえば難なくできました!

細長く伸ばした生地をコロネ型に巻きつけていきます。(親子の共同作業)

ノリノリで、フリフリ。

ポリ袋で生地づくり。

ロックンローラーのように頭も体も揺らしながら激しく振ってくれたので、粉と酵母がよく混ざりました!

みんなで大笑い。

水、メープルシロップ、オイル(菜種油)、塩を生地を休ませながら順に入れていき、手も汚すことなく生地が完成(これが持ち帰り生地になります)。

コロネ型も手づくり

家で復習するときのために、コロネ型を作ることにしました。

紙、オーブンシート、ホッチキスがあれば作れます。

まず、A4の用紙を6等分してハサミで切ります。
そして、くるくるくると円錐状に丸めてホチキスでとめます。

上からオーブンシートを同じように巻きつければ完成!

パン生地、仕上げ

二次発酵させていた生地もいい具合に膨らんできました。

生地に豆乳をぬって乾かします。一番左側のコロネは巻き数が最大!どんな焼き上がりになるのか楽しみ〜

焼き上がり

オーブンに入れたあとは、パンが焼けるいい香りが部屋に充満します…。オーブンの中を何度か覗き見しながら…

じゃじゃんっ!

オーブンから出てきたコロネが想像以上に美しい!

テリを出すためオイルを少々。
型が冷めたら、生地から外します。

レッスンではステンレス製の型を使ったので、焼きたてはものすごく熱くなっています。

しかし、手作りの紙(オーブンシート)の型ならば、万が一子どもが触っても火傷しないという安心感。たまにしか作らないという方は、オーブンシートで作る「手作り型」で十分ですね。

最大巻き数のコロネ。かっこいい!

クリームを詰めて、試食

生地が冷め切らない、ほんのり温かいうちにクリームを詰めて頬張るのが一番おいしい♡とわたしは信じています。

食べるのを楽しみに待っているKくんにもぜひその食べ方で食べて欲しくて。

作って冷ましておいたクリームを、生地の中に投入!(絞り口金が外れてしまうというハプニング発生で慌てましたが、かぶりついて中の口金取り出したあとはビニールから直接クリーム入れました)
パクリ。

「自分で作るパンって、おいしい〜」

テーブルセッティングもせずに、そのままお味見しました。このあと、お母さんのYさんもお味見。

自分でクリームを作り、パン生地を成形した「カスタードクリームコロネ」を頬張る姿の愛おしさ。「晩御飯があるから」と味見は1個でおしまいにして、残りは持ち帰って楽しんでもらうことにしました。

何度も「おいしい」と「楽しかったー」を言いながらレッスンをあとにしたKくんに癒されまくりの2時間半。

あぁー。

ほんとうに大人って、無力。こんな生き生きと動く子どもの前では圧倒されっぱなしで。

でも、とてつもないエネルギーを受け取った気がしています。これで、余韻に浸りながらしばらくがんばれます!

持ち帰り生地の、その後

帰り道も「楽しかった〜」と車の中で言ってくれてたみたいで、それを聞いてまたわたしはうれしくなる(今回、何度うれしくなったんだろう、ほんとうに)。

生地づくりのときに話した「じごな」や「ゆうきぱんこうぼ」、そしてこうぼのエサになる糖分(メープルシロップ)の話など、ちゃんと覚えていたようで、家でお父さんにもお話ししていたみたい(きゅん)。

そして、持ち帰り生地は「じごなを味わいたい」というKくんのリクエストにより、コロネの他に丸パンも焼いたようです(下写真左上)。

きれいにふっくら焼けていますね。
クリームもぎっしり詰まってます♡

出来立てアツアツ、Kくんは2個も食べたそうです。そして、新鮮なアレンジパンの写真がこちら!

中にカレーを詰めて揚げたカレーパン!

この形のカレーパンは新鮮!アレンジも含めて、とっても美味しく復習していただき、うれしいです。

「クリームから作るとは思わんかった!」

興奮気味に、そして終始うれしそうにお話ししてくれたKくんと、Yさんに感謝。

そうそう

「卵・乳製品不使用」でも「ふつうにおいしい」を体感してもらえたようで、これもうれしかったことの一つ。

「自分でつくると、おいしい」

とKくんが言ったように、自分の手を使って作るものは、どこかホッとして、安心で、気持ちの良い食べ物になる気がします。いつも使っている手や道具、素材がしっくりフィットするからこそ味わえるおいしさ。

さ、今日も「手」を使って、料理をしましょう〜。

un 樋口 明日香

パン生地、クリームともに「白崎茶会のかんたんパンレシピ」に掲載されています。

パンの授業(現在お休み中/再開時期は未定)

再開の際にはこちらのブログでご案内いたします。

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