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2017-01-29

小野農園「さとのそら」

昨年から「徳島県産の小麦(地粉)」を探していました。
5月にFacebookページで「情報求む!」と投げかけ、いただいた情報をもとに連絡をとった農家さんが、徳島県阿波市の「小野農園」さんです。
そして、ようやく昨年末に小野農園さんの栽培している地粉(さとのそら・全粒粉)を入手することができました。

「地粉」=その土地で栽培、収穫、製粉された「中力粉」
「うどん粉」とも呼ばれます。

ラッキーなことに、
小野農園さんの開催している百姓塾(豆腐作り)に参加したことがきっかけで、小麦畑も見せていただけることになりました。

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いま育っている小麦(数種類を毎年場所を変えながら育てているそう)を見せてもらいながら、育て方や畑の質、土づくりについてお話を伺いました。

印象に残っているのは「土と人間との信頼関係」とおっしゃった小野さんの言葉。
小野さん曰く、
「あたふたしなくても、土がなんとかやってくれる」らしい。
でも、そこに至るまでには3年。

土ができるまでの3年間は収量に期待できないのだとか。

えっ、3年も!?(と思わず言ってしまった。)

中学生、高校生なら入学から卒業まで…ですよね。


小麦畑の次に見学させていただいたのは、大豆畑。

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大豆は空気中の窒素を取り込むから、育てることで土が豊かになるそう。
土がちょうどいい状態を保ってくれると、虫もこないんだとか。
よく言われる「虫が食べるほどおいしい野菜」っていうのとはちょっと違う。

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この畑で、土から掘ったばかりのラディッシュをいただきながら、わたしたちからの質問に丁寧に答えていただく。土のついた野菜をそのままいただくことに抵抗がある方が多いんじゃないかと思うけれど、ここの土は食べられる。そんな安心感があるから、野菜もおいしく感じる気がしました。
土を一緒に食べておいしいと感じたり、土の味で色々わかることがあったり。

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畑のラディッシュをヒョイっと引っこ抜いて、土がついたままいただく。

そして、ここでもやはり、農業は気の長い(遠くなるような)作業なんだな、とお話を伺いながら思う。(「草の生えない畑」の話に衝撃を受けました。)


作物を邪魔する草は生えてこない。
代わりに食べられる草が増える。
イネ科の草がなくなってくると、土が出来ている証拠。

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そんな土のしくみが、面白い。
そして、小野さんのおっしゃっていた「土との信頼関係」って、すごいな、と。

とにかく、3年。
3年経ったら、あとは土だけ勝手に良くなっていくそう。

「石の上にも3年」ってことわざ、思い出しました。
(せっかちなわたしは、きっと向いていない…)


小野さんから麦の話を聞いたあとは、その粉を使ってパンを焼く。
いつものようにサラッと簡単に、ではなく、ちょっと気合いを入れました。

粉の風味を味わいたい時に焼くパンは、きまって地粉のブール

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左:水分多め 右:水分少なめ

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気泡が叫んでいる。

ブールを焼き始めて、4年目。
なんとかカタチだけはブールに近づいてきました。が、まだまだ。

小野農園さんで収穫された「さとのそら」を20%配合したブールは、パンの表面にも粒が見えて、愛らしいルックス。そして、やはり材料がシンプルなので粉の風味がダイレクトに届く。
今回、加水率はいつもより多め。
もっちり、しっとり、バリふわでおいしかったー!
トーストしてナッツバターや豆のペーストと合わせると、さらに美味しさが広がるパン。組み合わせは無限。
いつか、ペーストも徳島の豆で作れるといいなー。

樋口 明日香

パンの授業(現在お休み中/再開時期は未定)

再開の際にはこちらのブログでご案内いたします。

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