toggle
2020-05-07

7日間ブックカバーチャレンジ⑤

5/7日目に選ぶ本は、「食べるとはどういうことか

京大のフジハラ先生と12歳〜18歳の8名の中高生による食と農の哲学ゼミナール(中高生、おもしろい)。

答えを探すのではなく、みんなの『考える種をまく』

「安易に「検索」に頼らず、シンプルな目線で、言葉を大切にしながら、ものごとの芯の部分を見抜く試みを続けること、つまり『考え抜くこと』は人間にとってとても大切な行為です。そうしないと、世の中の仕組みを表面的にしか理解せず、簡単に『えらい人』にだまされやすくなります。」

本書で中高生たちとの議論が渦になってきたときにとっさに「本にしてみる」という形式を思いついたフジハラさんの目次案

『食の哲学』(××新書 ¥500)
はじめに 「食べるとは何か?」
1章   点滴と食の違い〜入れる、食べる?〜
2章   動物の「食べる」と人間の「食べる」
3章   チューブとしての人間
4章   食の文化とは何か?
おわりに 食の哲学に向けて

後半はこの目次に沿って議論が展開していく。

「食べものについて学ぶことは、社会全体が『見えないようにしている』ことを見ること、そしてそのような眼力を鍛えることでもあるのです。」

食事の時間を削ってでも働きたいと考える人もいる。食べる時間を節約できれば人類の文化芸術の発展に役立つと考える人もいる。
世界に目を向けると、食料が十分に行き渡っていない地域がある一方で、食べ物が大量に捨てられている国や地域も存在する。
BSEや鳥インフルエンザでは封じ込め作戦や感染対策ができたとしても、効率よく生産するためのシステムは変わっていない。
今の日本では学校給食がストップしているが、それで困っている子どもたちはどのくらいいるのかはわたしには見えていない。

「日本は金で食料を買いあさる。そういう日本のふるまいを冷静かつ批判的に見るためにも、わたしたちは食べものの歴史を知らなければならないのです。」

改めて、食べるとは?フードハブ・プロジェクトとは?食育とは?ということを捉え直してみたい。まずは自分の食卓から。

◆パンデミックを生きる指針——歴史研究のアプローチ
https://www.iwanamishinsho80.com/post/pandemic

次へのバトンはつなげず、気まぐれに、楽しみながら投稿することにします。
つづく。

un 樋口 明日香

パンの授業(現在お休み中/再開時期は未定)

再開の際にはこちらのブログでご案内いたします。

関連記事