代掻き
「しろかき」
社会科の教科書でなんども目にしているから言葉は知っている。でもやったことがない。これを逃すと来年までできない。行けそうなタイミングで行くしかない!と田んぼへ向かった。田んぼの前でたまたま植田さんに会い、どうやらその日はもう少しあとの時間に作業が行われる予定だと知る。草刈りに行く途中の植田さんを引き止めてしまい(猛省/今後ちゃんと連絡して時間を確かめてから行かねば。)、まささんに来てもらって、わたしは「しろかき」を体験することができた。
前回、わたしたちで作った畦(あぜ)はどうだった?
「水がもれ出している場所が全体の7割くらいあって、やり直した」
…………。申し訳ない気持ちでいっぱい。
水を入れた後の波板の打ち込みは、水が入る前より何倍も大変に違いない。時間と労力を二重に使わせてしまった。
「畦半作」
「苗半作は聞いたことあったけれど、畦半作…」
「田植えは、ぼくらにとっては準備をやり終えたあとのお祭りみたいなもの」
「えー!田植えって “スタート” じゃないんだ…」
まさに、この認識の違いが「イベント(体験)」と「米づくり(農家、百姓)」の違いなのだと気づかされる。
丁寧にやること。大丈夫、のその先までやること。経験から学ぶこと。この3つを特に心がけてやっていこうと心の内で誓ったのだった。
「耕運機をかけたところと、かけていないところ、足をおいてみて」
ズボっ
ぬるっ
「サラッとしている状態が、いい状態」
足がスムーズに入る場所は、稲を植えた時にも根が活着しやすい、と。なるほど。そんな話を聞いてから再度耕運機を動かす。
すると、「サラっ」と「ぬるっ」の違いがよくわかる。水で隠れているので耕運機を走らせた場所も分かりづらいのだけど、よーくみると「筋」がみえる(と教わる)。こうして、一つひとつの経験と言葉が「米づくり」を何倍にも奥深い、そしておもしろい、知れば知るほどやりがいのあるものにさせてくれる。
耕運機をかけ終えて田んぼをみると、表面に「濃い色」があらわれているのがわかる。
「なんだと思う?」
「焼いた草?」
「雑草の種なんだよ」
代掻きをすることで田んぼの中にあった種が浮いてくるのだそう。(これをそのままにしておいて一気に芽吹いた時を想像すると…うっ、、!)
たまっている水を排水して種を出し、水をためていよいよ週末は田植え!
わたしが参加させてもらっているこの江田集落の田んぼの様子は こちら に詳しいです。ぜひご覧ください!