2020-06-11
手をつかう(雨の日の田んぼ)
除草作業が続いている。
この日は中耕除草機を片手に一人で黙々と田んぼの中を歩いた。無心になる時間は意外や意外、とても心地よい。
声がしたなーと思って下を見ると、三ツ矢サイダーを手にした地域の方が「ジュース飲みー」って手を振ってくれる。
「今日は一人でがんばっとんなー」「暑いけん、無理せられんよ」
そんな言葉を一言二言交わして、去っていく。
なんっつーか、こういうなんでもない会話の前後で、自分の心持ちが大きく変わってくるのを感じる。一言の重み。言葉を交わすこと大切さ。いつもいただく側ばかりで恐縮だけど、気の利いたことの一つや二つやれるようになりたいものだ。
翌日、雨が降っている田んぼへ行き、手で株間の除草をした。これが、気持ち良い。除草機を使うと楽に早く除草できるのは分かるけれど、手の指にあたる「根っこ」の感触を確かめながら抜いてゆく、その手触りがたまらないのだ。。
言い過ぎかもしれないけれど、田んぼの作業を終えて神聖な気持ちになった今日。
「手をつかう」って、案外、一番大事なことなのかもしれない。
樋口 明日香
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