「おとなカタログ」に参加しました。
おとなカタログとは
「いろんな大人と語って夢の選択肢を広げよう!」をコンセプトに、株式会社えんがわの谷脇さんが中心となって企画されているキャリア教育の授業です。→詳細はこちらより。
仕事を一緒にさせていただいたつながりから、今回「樋口明日香」に声をかけていただき、「おとな」の一人として小学生たちの前で「しごと」について語る、という時間を与えてもらいました。声をかけていただいたこと自体、非常に光栄なことなのですが、
えー、、、わたし「しごと」についてとか、話せる内容ないし、そもそも、今、自分自身が混乱真っ只中だし、自分のしごとが(正直に言うと)うまくいっているわけでもないし、好きって言い切れないし、語れることとかないので、お話を伺ってから…。
と、素直に思いをぶつけてみたところ、
「そのままでいいんです」
という谷脇さんの言葉。
お話を伺ううちに、何だか思ってもみなかった方向にぐいぐいと進んで行き、わたし自身もだんだんその気になってきて(笑)、「はい、お願いします」と返事をしていました。
肩書き、何にする?
しごとの大部分は Food Hub Projectという会社で食育係(主に地域の学校連携・食育関係のイベント担当・ストアのレジ係)をやっています。
今回授業に伺う小学校は食育係としてよく出入りしている小学校。その小学校で食育係のことを話しても、すでに知っていること。新鮮味がないなぁーと思いました。
だったらパン先生はどうか。想像すると、とたんに、楽しくワクワクしてきました。
「好きなこと」をやるときのモチベーションの上がり具合。
そして、次から次へと頭の中に浮かんでくる当日の光景。
あれもできる、これもできる、と湧いてくるアイディア。
パン先生という肩書きで小学生に話をしよう、そう決めました。
事前の打ち合わせ(インタビュー)
谷脇さん(株式会社えんがわ)とは、授業前の事前インタビューと題して打ち合わせを行いました。
谷脇さんには予想を大幅に上回る2時間超の時間、わたしの止まらないお喋りにお付き合いいただきました。感謝しかありません。内容は「自分のこれまでを振り返って」と「これから」「小学生に伝えたいこと」の構成だったのですが、インタビューに答えながら
これまでの出来事や出会った人がすべて今につながっている
ということを強く感じる時間でもありました。
*このインタビューにまつわる内容について、自分でまとめておきたい気持ちがふつふつとわいてきています。今後、ブログにもポツリポツリと綴っていきたいと思います。
世の中には、いろんな仕事がある
当日はわたしの他にもゲストが二人。
お一人は建築士:赤尾苑香さん。
もうひとりは地球写真家:石井友規さん。
それぞれ子どもたちに向けた15分の「プレゼン」の後、「活動」の時間を持ちました。
お二人の話を聞きながら、自分とは全く違うタイプのお二人なんだけれど、子どもの頃からの興味・感心が今につながっているということや「好き」を探っていくと今につながっていることでは共通する部分があって、聞いていてどちらもワクワクしました。
小学生に「いつか就きたい仕事って何?」と聞いてみると「イメージできるしごと」を答える子がほとんどだと思います(この授業の最後の聞いた将来の夢も、そうでした)。
でも、「地球写真家」って、なに?
今回の石井さんのように 自分でつくっていくしごと もあるんだなっていうことも、子どもたちは今の感受性を持ってちゃんと受け取ってくれたんじゃないかなと思うのです。小学生の時期から、そんな多様なおとなたちに触れられる経験ってすごく羨ましい。
谷脇さんにも伝えたのですが、この「おとなカタログ」の企画、わたしが教員をしていたら、間違いなく、月一で自分のクラスにお招きしたい!と。
いろんな人がいていいんだよ。
好きなことやるって、めちゃくちゃ楽しいんだよ。
ワクワクするんだよ。
みんなの好きなことってなぁに??
そんな思いを込めて伝えたメッセージ、小学生にはどう映ったのでしょうか。
「好き」と「楽しい」を伝えること
パン先生のしごとをどう伝えたかというのはここに書くのは省きますが、とにかく、「楽しい」と「好き」をたくさん伝えたつもりです。
例えば…
(子ども時代)おかし作りが大好きで、お腹に消える前に記録としてテーブルで器に盛って写真を撮るのが好きだった。
→(今)スマホで写真を撮って、好きなようにSNSで発信できる。自分だけじゃなくてタグ(#)を使えば世界中の人と共有できる。
これって、今使えるものを上手に使えば、自分の「好き」はもっともっと広がっていくということ。
この話をしながら、わたしの原動力はすべて「憧れ」という二文字に集約できるんじゃないか、ということに気づきました。
・「白崎茶会」のレシピで食卓の料理が作れるようになりたい
・教員時代にお世話になった「あの先生」のような人になりたい
・どんな時でも周りの人に温かい言葉をかけられる「あの人」のようになりたい
・いつも前向きな「あの人」の心持ちを目指したい
「人」以外に「もの」でも「環境」でも「状況」にも、憧れは存在します。
いっしょに「楽しい世界」を体感しよう
15分のプレゼンのあと、少しの「体験」時間が設けられました。さすがにパンを作る時間はなかったので、あらかじめ作っていった「ビスケット(卵・乳製品不使用)」とその場で作った「生チョコ」で「似顔絵ビスケット」を作ることにしました。
・チョコを一から作れるのをはじめて知った。
・食べたらすごくおいしかった。
・卵アレルギーなのでみんなといっしょに食べることができてよかった。
・おいしかったので家でも作ってみたい。
パン先生なのになぜビスケット?という疑問はここではおいておき、わたしが伝えたかったのは「選んで買うおやつ」もいいけれど、「食べたい=自分で作る」という簡単でおいしい方法を知っておけば身の回りの世界がうんと楽しくなるよ、ということ。
そのほんの一部を小学生と体感したかったのです。
(「家庭科室でパン作り」だってできますよ)→ 【学校の家庭科室でパンを焼く】みんなで一緒に作って食べられるパン。
将来の夢
3つのグループに分かれて活動していた子どもたちとそれぞれの活動場所での体験や感想をシェアし、最後に全員分の「将来の夢」に目を通しました。
「今日のチョコ作りを生かしてしょうらいおかしやケーキをつくる仕事をしたい」と書いた子や「おかしを作る仕事をしたい」と書いた子がいてうれしかったです。
最後の最後に、3人のおとなの夢。
わたしは「ちびっこ合唱団をつくること。歌って踊ってパンも作れるちびっこ教室をしたい!」と伝えました。
いつだって、おとなたちは子どもたちの応援団。
今回かかわった子どもたちのこれからを、陰ながら全力で応援しています!
*小学生の感想(抜粋・一部)*
「やっぱ自分で持つ夢はいいな」と思いました。石井さんやひ口さんや赤尾さんみたいにいろいろ経験して夢がかなうんだなと思いました。
素敵な機会をくださった株式会社えんがわの谷脇さん、小学校の先生方、子どもたち、石井さん、赤尾さん、素敵な時間をどうもありがとうございました!
この企画がずっと続いていくことを強く願い、応援しています。
えんがわさんのブログでもご紹介いただきました。→ こちら
un 樋口 明日香