働きかた、かえました。
コロナ禍でこれまでにないことを考えざるを得ない状況が続き、あたらしい道筋がつくられているような気がする。
なんのために、仕事をしているのか?
これまでなら深く考えずに済んだようなこの問いを2ヶ月間鬱々と考えていたのは、不安のあらわれ。これまでの「当たり前」からの思考の転換を余儀なくされ、また、新たなステージに向けた準備を進める中で、想像以上の負荷がかかっていたことを今更ながら実感…。「できなさ」「足りなさ」を受け入れながらも、飛んできた言葉に打ちのめされ、それをきっかけにこれまで張っていた糸がプツンと切れた。こんなにも「何もする気が起きない」という日々は初めてだった。
グラスの中の水が空っぽになっている状態では何もできず、とりあえずはグラスの中を満たすためにできることをやってみた。まずは自分のこれまでを振り返ること。「できなさ」や「足りなさ」よりも「今できていること」を味わううちに、少しずつグラスの中が満たされてきた。
安定感を取り戻してきたら、選べる道筋(選択肢)が増えたように感じた。いつまでも停滞しているわけにもいかず、働きかたをかえることにした。当初は仕事から離れて休養するための選択でもあったのだけど。
「まずは5年、働いてみる」と、新卒時代に誓った言葉は、今も心の片隅に置いている。一つの場所で仕事を覚えるのに3年では短いし、5年以上だと鈍化してくる。数年単位で新しい環境(人・場所)に身を置きたい性質なんだと思う。今年は転職して5年目。コロナがあってもなくても節目の年。
不安を、遠ざける
収益の出ない部門を維持するためには、資金調達が不可欠。現在は役場(まち)からの支援(事業委託費)があって継続できている。恵まれた環境で働けていることにはとても感謝している。が、いずれは自分たちで収益化していかねばならないという部分と、活動の価値を伝えていくという点では課題山積…。
つい先日、しげさんの熱い想い も受け取ったばかり。これまでやってきたことを発展させながら繋いでいきたい思いもある。けれど、これから先の遠いゴールを目指してスタートラインに立つ覚悟が今はできない。それは、何よりも「不安」が先に立ってしまっているから。目の前の「不安」を遠ざける手近な方法は「働きかたをかえる」という選択だった。
減給し、勤務時間も大幅に減らして契約更新した。この選択は何の解決にもならないのだけど、見えない「負荷」から解放されるだけで居やすくなった。勤務時間削減による仕事内容の見直しにより、手放さざるを得ない仕事がいくつかある。あるといいけど、なくても困らない仕事。いつか、不安要素が消えたときには思い切り関われるよう、今は助走期間と捉えたい。
肩の荷が下りて清々しい気持ちと身軽さがやってきた。
不意に増えた「余暇時間」は田んぼや畑で学ぶ時間にあて、これまでできていなかったことや後回しにしていたことをやっていきたい。
自分の選択を、よい方向に進めていく(キリッ!)。
樋口 明日香