小学生と“ナン”づくり
昨年「パン先生」としてお仕事をいただいた小学校で、今年度は食育の事業に関わらせていただくことになりました。
子どもたちが育てた夏野菜(オクラ、きゅうり、茄子、ピーマン、トマト)を使った調理実習をすることがねらいですが、パンづくりをやってみたいとのこと。
ナン、カレー、サラダ、ラッシーを作って食べました。
ナンに使った小麦は神山町で70年以上種を継いで育てている在来の小麦を100%使用。
サラダは子どもたちが育てたもののほか、つなぐ農園の葉野菜を使いました。「この人たちが作った野菜なんだよー」って作り手さんを紹介できることは、とてもうれしいことです。
わたしの役割は、パン(ナン)をおいしくつくるお手伝いをすることと、小麦や野菜の作り手さんを紹介すること、小麦がどんな工程で粉になっているのかを伝えること。
先生方はもちろんのこと、給食センターの栄養教諭の先生、スタッフにも協力してもらい、無事31名の子どもたちと「いただきます」ができました。
できたてアツアツのナンをすぐに食べてもらえなかったことに悔いが残っていますが…子どもたちの食べる様子を見ながら、「おいしい」をつくる要素って、食材や調理法以外にも声かけやテーブルコーディネート、いろいろあるなぁ…と思っています。
そして、終わった後の雑談タイムがとても貴重な時間となりました。想いがつながる人たちと、楽しくおいしい時間をつくっていくこと、特定の人だけでなく学校という公教育の場で「食育」の実践に関われること、何よりうれしく思っています。
保護者や地域の人たちも一緒に「食」を通して社会とのつながりを感じられる場をつくっていくことは、わたし自身が探究していきたいテーマ。先生方からの厳しいフィードバックに期待しながら、月一ペースで授業に入らせてもらうことになりそうです。
樋口 明日香