川を知る、もうひとつの入口
友人らと集う食事の場で、鮎の塩焼きをいただきました。

子ども時代は、川や田んぼは目の前にあっても遠い存在でした。
けれど、祖父母の家が県西部の山間部にあったため、目の前を流れる川で泳いだり、川で冷やしたスイカを食べたり、お茶や自家用の野菜を行くたびにどっさりと分けてもらったり。大人になった今、それがどれほど豊かな経験だったのかを、ひしひしと感じています。
川原でアメゴの塩焼きを食べたこともよく覚えています。
いつもとは違う雰囲気の中で食べる「川魚の塩焼き」のおいしさは格別だったなぁと、目の前で鮎が焼かれていく様子を眺めながら思い出していました。
この日、鮎の塩焼きを振る舞ってくれたのは、昨年から Place Based の活動でもご一緒している方。徳島県で唯一の村・佐那河内村(さなごうちそん)では、夏休み中の小学校の登校日に、子どもたちが川で遊び、川魚を食べるプログラムがあったことを聞かせてくれました。
川遊びが日常的ではなくなり、家庭で川魚を食べる経験も少なくなっているとしたら、その川にどんな魚がいて、どんな生き物が暮らしているのかも、少しずつ意識から遠ざかっていくのかもしれません。
毎週、川のゴミ拾いを続けている友人の話も聞きました。
キャンプや川遊びに訪れた人が、遊んだあとのごみを残して帰ることもあると聞きます。もちろん、自分のゴミは自分で持ち帰ることは、それ以前の話なのだけれど。
その川にどんな生き物が暮らしているのかを知っていたら。
その生き物が、自分たちの食卓にもつながっていることを想像できたら。
川を見る目は、少し変わるのではないでしょうか。
「食べる」ことから、知っていく。
「おいしい」ことから、考えるきっかけをつくる。
この先も、おいしく食べ続けるには、何が必要なのだろうと考える。
それって、毎日毎食、食べて暮らすわたしたちにとって、遠い話ではないはずです。
楽しく、非日常な食に触れる機会も多い夏休み。
せっかくの機会だからこそ、「おいしい」の向こうにある川や生き物のことまで、少し想像できるような。そんな「食」から始まる学びの機会をつくりたいなあ、と考えています。











